6月から日本で働くことを決めて、短い残り時間の中、無理やりねじ込んだのがキューバ旅行でした。
キューバは社会主義国家として知られ独自の文化や音楽などのカルチャー、そして何より時が止まったかのような古い雰囲気の町並みにクラシックカーが走る光景、そんな国々で暮らすキューバの人々の生活を僕は見てみたいと考えていました。
INDEX
変わろうとしているキューバ
キューバは2014年12月にオバマ大統領とカストロ議長が国交正常化交渉を開始。
翌年2015年4月にはアメリカがキューバをテロ支援国家指定を解除し、7月には相互に大使館が設置され国交が正常化されました。
今までアメリカの資本主義的な物の象徴である、コカコーラやマクドナルドといったチェーン店、有名ブランド品が貿易が行われないためキューバにはなく、キューバの物だけがあって他の国とは全く違う雰囲気でした。
しかし、これにより数年後にはマクドナルドやコカコーラがあるキューバに変わってしまうのです。。。
いや、きっと数年後、キューバの姿は大きく変わっていることでしょう。
そんな事もあり、僕は無理なスケジュールにキューバ旅行を入れたのです。
ツーリストカードの取得
キューバを旅するにはツーリストカードと海外旅行保険への加入が義務付得られています。
本来2014年に尋ねる予定だったので、今回はツーリストカードを既に取得済みでした。
ツーリストカードの取得については下記のエントリーにまとめてあります。
また保険に関しては僕の場合は楽天プレミアムカードの海外旅行保険をいつも利用しており、保険デスクに電話し事情を説明したところ、保険証書を英語に翻訳したものを郵送してもらいました。
ちなみに発行には1週間ほど要しました。
しかし、実際の所、イミグレーションでは保険に関しての確認はありませんでした。(これはたまたまのケースなのかもしれません。)
キューバへの格安フライトを探す
僕は4月から5月の約1.5ヶ月の間でヨーロッパを中心に予算の折り合いがつけばキューバに行きたいと考えました。
日本からのフライトをskyscannerなどで探すと、メキシコ経由などがメジャーなようですが、片道10万円代と非常に高く個人的には予算オーバーでした。
そこで先にヨーロッパに行ってしまおうと考えて様々なヨーロッパの国からのキューバ行きの航空券を探してみたのです
。
すると今回のヨーロッパ旅行のメインにしたかったドイツからキューバ行きが、かなり安いことがわかりました。
結局僕は
- 成田-モスクワ経由-フランクフルト(ドイツ)をAEROFLOTで30,000円
- フランクフルト-ハバナ(キューバ)をGONDORで€260(29,500円)
- バラデロ(キューバ)-ケルン(ドイツ)をEUROWINGSでUS$300(30,700円)
その後ヨーロッパを旅して
- ベルリン(ドイツ)-モスクワ経由-成田をまたAEROFLOTで41,000円
で帰ってきました。
2016年8月のレートでの計算になってしまいますが、合計で131,200円ほどです。もちろん手数料等全て込みの金額です。
他にもヨーロッパ内をLCCで移動したのですが、本当に航空券が安くなりました。
二重通貨と両替
キューバは2重通貨の国です。
簡単にいうと
- 現地のキューバ人が使う人民ペソCUP
- 観光客用の兌換ペソCUC
の2つがあります。
CUPはローカルの商店やちょっとした食堂で、CUCはホテルや綺麗な外国人向けのレストランで使うイメージです。
正直、慣れるまで面倒で仕方がありませんでした。
なんでも聞くところによると、少し前(2014-2015年くらい)まではCUCからCUPに両替すると、ローカルの商店では何でも安く買えたらしいのですが、僕が尋ねた2016年ではそこまでではなく、何でもそれなりの値段がしたという印象です。
また時には、観光客と分かるとCUPでも観光客用の値段を提示されることも多くありました。
特にオールド・ハバナ周辺ではそれが顕著でした。(観光地はどこでもいっしょですが)
CUCからCUPに両替すると安く買える店もまだ残ってはいるのですが、両替にはそれなりの時間を要し、あまりお得さはなくなってきているのだろうと感じました。
特にオールド・ハバナのオビスポ通りの両替所などはかなり並んでいて大変です。
またキューバでは両替の際の手数料が高いです。また全て国営なためか何処でもレートは一殆ど一緒です。
また特にアメリカドルからの両替はレートが悪いです。
キューバの現金を入手する手段として一番良いのは空港にあるATMによるクレジットカードによるキャッシングです。(繰り上げ返済して)
宿泊施設
キューバでは2016年8月現在、海外でよく使われるBooking.comやexpediaといった宿泊予約サイトがまともに使えません。
例えばハバナでは
Booking.comは掲載なし
expediaは5件のみという状況。
キューバのホテルのwebサイトから予約するか現地で足で予約するしか無いのです。
僕たちは予算を抑えた旅ですのでホテルではなく、日本で言えば民泊のような形で宿泊をしました。
キューバではcasaと呼び民泊はとても一般的です。
最初にインターネットから1泊目のcasaだけ予約をし、残りは現地で歩いて探したり、一軒目のcasaの方から次の目的地のcasaを紹介してもらったりしました。
はハバナのcasaをネット予約出来る数少ないwebsiteです。
食べ物
キューバの食事はお世辞にも美味しいとはいえないかな、とういのが正直なところです。
とはいっても僕らは高いレストランには殆ど行きませんでしたが。
主に食べていたのはローカルの小さな食堂のようなところで人民ペソに両替しておけば安く食べることが出来ます。
パスタとかサンドウィッチ、ピザなど、あとはチュロスなんかをよく食べていました。
食べ物はどこも単調な味付けで正直、選択肢が少ないです。
キューバのインターネット事情
2016年4月現在でキューバではスマホ普及率はまだまだ低いと感じました。
それもそのはず、キューバではインターネット出来るSIMはまだ無い様子。
Wi-Fiにつなぐ
Wi-Fiに繋ぐ場合はホテル一部の高級ホテル以外では路上でWi-Fiにつなぎます。
決まったWi-Fiスポットがあり、そういった場所では人々が道や近くに置かれたベンチに座ってPCを開いたりスマホを触っていたりして直ぐにわかります。
ただし、Wi-Fiは有料でWi-Fiカードを購入する必要があります。
Wi-Fiカードは通信会社のオフィスで正規ルートで購入すれば1時間2cucです。
それ以外ではWi-Fiスポットの近くでWi-Fiカード?と声をかけてくるのでそういった人から購入することも出来ます。
その場合は1時間3CUC程度で売られています。
ちなみに僕が繋いだ時は下り1mbpsほど出ていました。
Wi-Fiスポットはハバナだけでなく、僕が尋ねた他の都市トリニダー、バラデロにもあり、どこも同じような感じでネットにつなぐことが出来ました。
実際のWi-Fiスポットの場所はどこもメジャーな観光地を歩いていれば直ぐに分かると思います。
スペイン語が出来れば。。。
キューバは殆ど英語通じません。
一方で節約型の旅行の場合、宿泊するのはCASAと呼ばれる一般人宅になるでしょうし、キューバの人たちは人懐っこく話しかけてくれるので、現地の人とコミュニケーションする機会は意外と多いです。
僕は本当に簡単なスペイン語しか分からず苦労しました。
もっとスペイン語が喋れればキューバはもっと楽しかったんだろうなと心から感じました。
ハバナ
僕らはひたすら街を歩きました。
色んな路地に足を踏み入れて沢山の写真を撮りました。
ハバナにはオールドカーだけでなく、残念ながら既にそれなりに新しいクルマも走っていたり、特にオールドハバナ周辺は白人の観光客が結構沢山いて思ったよりもザ・観光地という感じがしたのが少しだけ残念。
よく写真に出てくる派手な格好をした葉巻を加えた女性なんかもライセンスみたいなカードをぶら下げていてチップをしっかり請求してくるのにはがっくりしてしまいました。
それでも古い建物と人々の持つ雰囲気はいい感じだし、クラシックカーもまだまだ沢山走っています。
それに少し観光地を外れればローカルの暮らしを垣間見ることが出来ます。
トリニダー
トリニダーまではバスで行こうとしたのですが、バス停にうまく辿りつけず、結局呼び込みに負けて乗り合いタクシーで移動することに。
英語が通用しないと会話が成立しないので苦労しました。
ハバナとは少し違った雰囲気の古い町並みが残る街がトリニダーです。世界遺産にも登録されています。
2014年に訪れたブラジルのバイーア州、レンソイスの街に雰囲気が似ているかなと感じました。
ここも本当に人が良い。みんなのんびりとしていて治安が良いし、平和に暮らしている感じ。
世界中でスマホが普及した今カメラを向けて喜んで写真を撮ってくれなんて言ってくる人がいる国は殆どなくなってしまったように感じます。
バラデロ
ここへはバラデロに来たというよりは、ドイツ行きの航空券が安かったから来たという感じでした。
所謂ビーチリゾートという感じで観光地。のんびりしていました。ホテルや土産物屋が多い。
ヨーロッパからの観光客が多く、のんびりした雰囲気。
両替とWi-Fiは遊園地とショッピングモールにあります。
空港の位置を勘違いして、飛行機に乗り遅れそうになったのは良い思い出です。
まとめ
キューバは他の国とは全く違う国でした。
社会主義の国。家は国によって割り当てられ、食べ物の一部は配給。仕事を頑張っても頑張らなくても稼ぎは変わらない。僕らのように自由に海外旅行は出来ない。
でも、人々はみんな気楽に幸せそうに生きていたようにも見えました。
彼らは僕ら外国からやってくる人々を、他の国々の人々をどう思うのでしょうか。
キューバには今アメリカの資本がどんどん入ってきているようです。人々はスマホを持ち始めました。
きっとキューバを感じ、見ることが出来るのは本当に最後なんだと感じました。なんとか間に合って旅を出来たことを幸せに感じました。