2017年夏、DJI MAVIC PRO(以下MAVIC)を持って旅をしました。撮ってきたものを編集してみたので公開してみます。4Kでアップしているので、ぜひ高画質で御覧ください。
撮影は100%このMAVIC。今回は初めてカラーグレーティングというか、LUTを当ててみました。
INDEX
フライトした場所
今回訪ねて飛ばしてみた国は中国、ベトナム、カンボジア、インドネシア、モルディブ、アメリカの6カ国。
この6月にドローンを購入して
- フライト時間 : 9時間10分
- 飛行距離 : 63,324m
- フライト回数 : 75回
- 最も遠くに飛ばした距離 : 4,092m
- 最高速度 : 43.8km
というのがDJI GO4のアプリに記録して残っていました。中でも驚いたのは既に63kmも飛ばしているという事実。
各国や地域のルールや法律を調べるのが大変
色々な国でドローンを飛ばす上で一番気にかけるのが各国や地域の法律やルール。調べるのに毎度とても苦労しています。
というのもネットで調べるのですが、日本語、英語で検索した場合、各国の機関など、それらしい公式情報が出てくることもあるけれど、力不足でブログのような二次情報しか見つからない事もあります。
また実際のところ禁止されている国、地域であっても、ルールがあってないような場所も多いと感じます。
最も注意しなければいけないのは、国によっては持ち込みを禁止している国がある点。
インドはそんな国のひとつで持ち込むと空港で没収になるとのこと。
ルールについて知らない人は当然多いし、飛ばすのに問題ないと自信を持って飛ばしていたところ、人がやってきて注意された事もありました。
禁止されている場所でも他の方が飛ばしているところを見ることもあるし、youtubeで検索すれば禁止ゾーンでドローンを飛ばしている動画は沢山見つかります。
なるべく正確なルール収集を心がけ、出来る限り住宅街や人の上を飛ばすような事はしないようにしています。と言っても動画を見ていただければ分かる通り、全く飛ばしていないわけではありません。保険に加入しているとはいえ、このあたりのリスクヘッジはとても難しいですね。
ちなみに周りに空港が無いかなど、その場所の情報を調べるにはAIRMAPというアプリを利用しています。
一緒に使っている物や持ち運び
以前のレビューでもMavicをどのように持ち運んでいるか書いたのですが、今は少し物を減らしました。
基本的には相変わらずテキトーなトートバッグに入れて持ち運んでいます。
本体は純正のスリーブに入れ、コントローラーにはガードをつけている点は変わっていません。これに純正の充電器、それに写真には写っていませんが、NDフィルターと変えのプロペラ2本を持ち歩いています。
今のところ持ち運び中に故障などは無く全く問題はありません。
patagoniaブラックホールキューブ2Lが本体とコントローラの両方を入れたら大きさ的にちょうど良さそうで気になってます。かっこいいし。
ただ実際にサイズが合うのか確認するが億劫で買っていません。
NDフィルター
絞りが調整できないMavicは、NDフィルターはないとシャッタスピードが上がってしまい、画質にかなり差が出ます。
最初使っていた純正のNDフィルターは取り外しが難しく2枚を取り外し時に割ってしまいました。そんなわけで取り外しが面倒で割ってしまうリスクが高かったので、2枚割ってしまった後は、ND16を基本付けっぱなしにしていました。個人的にコントラスト高めが好きなのもあります。
ND16では、夕暮れ時や朝などの暗い時間には暗すぎるかなと思っていたのですが、意外とそうでもないように感じます。むしろ真っ昼間などND16でも不足と感じることがあるくらい。
今回アップしたものでも田んぼのシーンでは太陽光が反射してかなり露出が上がってしまっています。。。
最終的には純正のNDは全て割ってしまい、現在はTELESIN社製のものを使っています。まだフライト経験が少ないのでなんとも言えませんが純正のほうが映りは好みで青っぽい感じでした。TELESIN社製の物はやや映りが黃色い感じがします。
実際NDを色々試してみて、正直なところ実際に飛ばしてみないと適切なNDフィルターが分からないので、よっぽど細かく気にされない限りは、ND16だけでも良かったかも。。。
新型プロペラに変更
この後の項目にも書いているのですが、一度墜落を経験し1セットプロペラをダメにしました。
もう1セットプロペラはあったのですが、予備を兼ねて新型の低ノイズがかつ、飛行時間が増えるというプロペラを導入してみました。
確かに若干静かになった気はするのですが、わざわざ買い換えるほどではないのかなというのが本音でしょうか。バッテリーの持ちの長さは実感は殆ど湧きません。
その他、持ち運ぶのを辞めたもの
Mavic購入時に頂いたサンシェードはあると便利なシーンもあるのですが、セットするのが面倒なこと、持ち運び時に邪魔なため使用を辞めてしまいました。
またバッテリーは1個だとやはり物足りないと感じることも多かったです。もう少し安いと良いんですけどね。。。
付属の充電器にはUSBが2個充電出来るようになっているのが非常に有難く、旅先ではUSBの充電器としても利用しています。
設定は購入時に変えたものから変更無し
各種設定は前回のレビュー時から変えていません。
ハンドキャッチをするためにLanding ProtectionをOFF
ハンドキャッチをするために、機体の下方向のセンサーLanding ProtectionをOFFにしています。
ジンバルの設定
ジンバルが速く動くすぎると見ていて気持ちのよい動画にならないのでスピードを遅くしています。
- ジンバルピッチ速度 9
- ジンバルピッチの滑らかさ 30
カメラの設定
カメラの設定は綺麗なドローン映像で有名な某youtuberの設定を丸パクリしています。検証はしていません。
- シャープネス +1
- コントラスト-1
- 階調-1
ファイル形式
- 動画 mp4
- 静止画 RAW(DNG)
アップデートがあると遠くに飛ばせない
ある日、高度も距離も50mほどしか飛ばせなくなるという事が発生しました。
どうやら機体とDJI GO4アプリの両方が最新版にアップデートしていないと、フライトに制限がかかるようです。フライトの予定がある時はどちらも最新のファームウェアにアップデートしておきましょう。
僕はカンボジアのロン島という小さな島に滞在した時にちょうどアップデートがかかり、携帯の電波は届かない、WiFiは凄く遅いという状況で丸一日かけてソフトウェア・アップデートをするというとてもマヌケな目に遭いました。。。
強風の中飛ばしてみた
モルディブを訪ねた際、天候が悪く曇りがち。その上毎日強風。ベストシーズンでないことは分かっていたのですが、折角来たのに、ここまでとは。。。というほどの天気の悪さ。
ドローンを飛ばす事はモルディブでどうしてもやりたいことの1つだったので、一瞬晴れたのを良いことに風はかなり強かったのですが、ものは試しに飛ばしてみました。強風の警告がもちろん出ました。。。
しかし、意外と安定して飛んでるので調子に乗って遠くまで飛ばしてみました。
海の上なら例え墜落しても人に被害が出ることはないし、何よりモルディブの海がびっくりするくらい綺麗だったのでどうしても空からの絵を収めたかったのです。
高度を普段よりも高めにとり、遠くに飛ばしてみました。しかしその後気づくのです。飛ばしている方向が風向きと同じだということに。。。
残りのバッテリーは50%ほどだったでしょうか。気づいて自分のいる島に戻そうと思うもちっとも戻ってこない。。。全力でスティックを倒しても自分のいるところとの距離が開いていくことに恐怖を覚えました。
僕は墜落を覚悟して、周りにボートの助けを呼ぼうかと考えたほど。バッテリーがみるみる減っていく。。。距離は確か950mほどでした。
もう駄目かと思ったその時、何故か急に距離が縮まり始めた。どうやら一瞬だが風がやんだ模様。結局バッテリー残り7%ほどで無事手元に帰ってきました。
メデタシメデタシ。
分かったことは風が強くてもMavicはそう簡単に墜落しなそうな事、一方で強風で戻れなくなることがあるということ。
通常風が強かったり警告が出た場合は飛ばさなかったり、すぐに帰還させています。前にも後にも風が強い中で飛ばしたのはこの一回のみ。やはり強風の中でドローンを飛ばすのは辞めておこうと思います。
SDカード容量不足に気をつけよう
一生に何度見れるかわからない、皆既日食をこの夏アメリカに見に行きました。
まわりに人が居ない充分に安全を確保して、皆既日食の間の明るくなってから暗くなってまた明るくなるまでを空からドローンで動画に残そうと考えたのです。
最初に掲載した動画の最後の暗くなっていくシーンがその時撮影したもの。
皆既日食の時間はおよそ9分間で、Mavicのフライト可能時間27分なので充分。前後から変化を撮れそうだと感じ、Mavicを空でホバリングさせたまま動画を撮りました。
しかし、まさかのSDカードの中身を空にしていなかったため、途中の暗くなっただけで動画は録画を終了していたのです。本当に手痛いミスでした。
Mavicは驚く事に飛行中でもSDのデータにアクセスして動画を削除することが出来ますが、正直フライト中にこの操作をするのは危ないです。
4K動画は想像以上にデータ容量を食うので確実に空にしてから撮影に望みましょう。
墜落を経験
アメリカの郊外でMavicを木にぶつけてしまって墜落させてしまった。
前回のMavicのレビューエントリーにも書いたのですが、Mavicは本当に安定感抜群で僕はよっぽどの事がないと墜落しないと考えていました。
しかし、ドローンから目を離し、スマホに届いた通知を削除している時に木にぶつかって10-20m?ほどの大きい木からドローンは何度か枝にヒットして墜落してしまったのです。
カメラユニットを紛失、アームが1本、プロペラは4本全て折れ、バッテリーは外装が割れるという結構な事故となりました。
ある程度飛行に慣れてきた調子に乗った時にこそ事故は起こるのだと痛感しました。ドローンを操作する時は全ての通知をOFFにしておいたほうが気が散らず良いでしょう。
ドローンの墜落はクレジットカード付帯の海外旅行保険で補償してもらえた
さて壊したMavicを修理しなければなりません。DJI MAVICは10万円以上するとても価格の高い機体です。
今回僕はタイ、バンコクのPHANTOM THAILANDというDJIの正規代理店に修理をお願いしました。
修理にかかった費用は6万円ほど、さらにプロペラやバッテリーは買い替えとなり総額7万円ほどになりました。
しかし普段から利用しているクレジットカードの海外旅行保険でドローンの墜落は携行品補償の対象になり、購入金額の90%と免責の3,000円を除いた金額が帰ってきました。
エポスカードは年会費など費用もかからない上、海外旅行保険が充実していておすすめですよ。
僕が使っているクレジットカードや付帯の海外旅行保険に関して詳しくは下記エントリにまとめています。
DJI MAVIC発売から一年経過も個人的にオススメのドローンはMAVICとSPARKの2つだけ
さてDJI MAVICが発売されて既に1年が経過しました。僕の周りでもドローンに興味を持つ人が増えオススメを聞かれることも増えました。
発売当初は入手困難でなかなか買えなかったMAVICですが、今は世界中何処にでも売られています。
飛行時間など性能が若干アップした新型Mavic Platinumや白などの新色が発売となり、各種ストアでは若干の割引などもされるようになりました。
一方でこの1年間で、空撮が安定して行えるジンバルがついて空撮が出来、旅行に使えるようなコンパクトなドローンはSPARKが発売になった程度。他社からもあまり目新しいモデルは出ていません。
唯一PARROTからFPVゴーグル付きで73,000円ほどのBEBOP 2 POWER FPVが発表されたくらいでしょうか。
ただ、BEBOP 2 POWER FPVはSpark同様4Kに対応していなく、またコントローラが大きく、旅行には少し嵩張る印象です。
そんなわけでプロフェッショナルで業務に使うのでもない限り、個人的にオススメのドローンは相変わらずMAVICかSPARKの2択です。
個人的には折角空撮をするのであれば4Kが撮れ、NDフィルターなどもつけることが出来るMAVICがオススメです。
ドローンを持っての海外旅行、とても楽しいですよ。