今ドローンと言えば発売になったばかりのDJI SPARKなんでしょうが、散々比較検討した結果、発売開始から既に半年以上が経過したDJI MAVIC PROを購入しました。
それも本場深センのDJI STOREで。
墜落や保険などについても書いたレビュー第2回のエントリーを書きました。よかったら御覧ください。
INDEX
迷いに迷ったSPARKとどちらにするか
ドローンを飛ばすのは基本海外を考えています。というのも日本の首都圏には残念ながら飛ばす事が出来る場所は殆どありません。
そうすると、如何に持ち運びしやすいかが、まずドローン購入の最大の悩みどころになります。
そんなわけで先日発売になったばかりで僅か300gほどのSPARKかMAVICにするかは大きな悩みどころでした。
色々と比較検討した細かい内容は以前のエントリー
を参照下さい。
上記のエントリーをまとめると
- 300gほどと軽く更にUSB充電が可能なSPARK
- 700gと重いが、4Kが撮れたり飛行性能に優れるが専用充電器まで持ち運ばなければならないMAVIC
にするかといったところでした。
深センのDJI STOREでのMAVICを購入
LCC香港エクスプレスで香港へ行き、まずは香港のDJI STOREへ。
発売前でしたが既に実物が展示されていたSPARKと実機を見比べ、MAVICで充分に小さいし、更に持ち運ばなければならない専用充電器もそこまで大きくないと感じ、持ち運びも対して苦にならないだろうと考えMAVICを購入することに決断。
しかし店員さんによると深センに行くと、更に安いということだったので深センのDJI STOREへ。
MAVICの価格はで6499元で日本円にすると105,800円。
日本の定価129,800円より24,000円ほど安く、随分お得なのでドローン買うなら、LCCで旅行して帰るだけの差額があります。笑
販売する国によるモデルの違いが気になっていたのですが、店員さんによるとMAVICは全世界共通仕様でGPSで飛ばす場所により日本では免許がないと使用できない5.8ghzが使えるようになるとのことでした。
更にオマケでリモコンにつけるシェードと予備の羽をつけて下さいました。またセットアップは自分でもできたのですが、折角なので店内のカウンターでしてもらいました。
深センの電子街、華強北には多数のドローンショップがあり、街中をドローンが飛び交う
余談ですが、深センの秋葉原こと華強北にはドローンを扱うショップが沢山あります。MAVICはもちろん本来、販売開始前のSPARKを売られていました。
そしてこれらのお店が人が沢山行き交うストリートでガンガン、ドローンを飛ばしてデモを行っている感じが凄いです。街中をドローンが数メートル毎に飛び回っていて圧巻です。
MAVICを飛ばしてみて
早速購入後、深センやその後に尋ねたベトナムのダナンでMAVIC飛ばしてみました。
ダナンで飛ばした時の映像を編集したのがこちら(4Kでアップしてみました)
最初の感想として、MAVICめちゃめちゃ楽しいというのを上げておきたいと思います。
僕にとってMAVICはPhantom2に続き2台目のドローン。比較対象が古くて申し訳ないのですが、ハッキリ言ってPhantom2とはまるで別物と感じました。
ちなみに、上の映像はMAVICを買って4-9回目くらいのフライト映像を編集して作ったものです。
初心者にしては、結構良く撮れているんじゃないかなと思ったのですが(自画自賛w)どうでしょうか?
phantom2のでの経験や、購入前に多少勉強、編集で良い感じのシーンばかり選んで誤魔化しているのですが、たった数回のフライトでこれだけの映像が撮れてしまうんですよ。凄いですよね。。。
細かくMAVICをレビューしていきます。
持ち運び
まずは持ち運び
Phantom時代にはわざわざ専用のトートバッグに入れて本体とコントローラを持ち運んでいました。しかしMavicは普段使っているバックパックcierzo18に余裕で入ります。
確かに本体とリモコンを持ち運ぶと1kgほどにはなるのですが、Macbook Proより軽いですし、いつも持ち歩いているカメラ、a7IIと変わりません。
なんならMacbook、a7II、MAVICと18lのバックパックに余裕で全部入ります。
持ち運びの際には本体は別売の純正のソフトスリーブへ入れ、コントローラーにはスティックが変な方向に力が加わらないようにするパーツ?をつけています。
これはphantom2時代に、飛ばしたらコントローラーが変に癖がついてしまって慌てた事があったのでその反省からつけています。今のところコントローラーに不具合はおこっていません。
この二つを更に柔らかい生地の袋に入れています。
飛ばす前
phantom2時代には到着したら羽をつけて、GOPROをセットし、コンパスキャリブレーションをしていました。これが本当に面倒で。。。
しかしMAVICは毎回コンパスキャリブレーションをする必要はありません。本体を広げてカバーを外し、スマホをリモコンに取り付けてアプリを起動するだけです。
確かに取り出して電源を入れるだけのSPARKに比べたら多少煩雑でしょう。それでも本当に楽になりました。
安定感抜群のMAVICはphantom2とはまるで別物
飛ばしてみると、感覚ベースでしかありませんがphantom2に比べ風から受ける影響や、飛行の安定度も高まったような気がします。
Phantom2ではグランドキャニオンで強風で墜落した経験がありますし、ちょっと風が吹いたら流されていました。(元の場所に自動的に戻りはするのですが。。。)
一方でMavicは多少の風が吹いたぐらいではその場から離れません。
また本体の方向を横に回転させる動き1つとっても、phantom2は回転だけでなく実際に本体の位置が動いてしまいましたが、MAVICはその場で回転するようになり操作感がかなり楽になりました。
プロポから得られる情報量が多く安心感が凄い
phantom2の時にはまずFPVと呼ばれる撮っている画面を見ながら飛ばすという事が出来なかったのですが、これが出来ると全く世界が変わります。分かってはいましたが。。。
他にもどれぐらいの高度を飛んでいるか、風が強いと警告が来たり、地図上でどこを飛んでいるか表示できたり、様々な情報がある事がこれだけ安心感が生まれるとは思いませんでした。ハッキリ言ってPhantom時代は勘だけでとばしていましたから。
実際Phantom2でもそれなりに空撮していたのですが、実はロクな映像が撮れなかったため、ちっとも公開していなかったのです。。。苦笑
今回はまだ10回に満たないフライトだけでちょっとした映像作品が出来てしまいました。
ただFPVは想像していたよりは切れたり、遅延があるなと感じました。
MAVICを買ってからやったこと
MAVICを買っていきなり空撮という感じではなく、1,2回は飛ばす練習を行いました。なんでもドローンをまともに飛ばすようになるまでには10時間ほどのフライトが必要と言われているそうです。
フライトの練習
購入後、mode2ならば、Phantom2時代と本体の操作が変わらないのを確認し
- 上下動
- 回転させる
- 方向を変えず四角く飛ぶ
- 前方向だけでの八の字走行
- 棒を撮りながら周りを回ってみる
といった基本的な操作の練習を順番に本体を目視しながらとFPVしながらの両方で練習しました。
これらの基本的な操作はPhantom2時代にそれなりに練習していたので多少は身についています。
しかし約1年ぶりのドローン操作ということで基本からやり直してみました。
ハンドキャッチ
ダナンでは主にビーチで飛ばしていたため、離陸はコンクリートの場所で行い、砂の混入を防ぐためハンドキャッチの練習をしました。
MAVICにはセンサーで地面が近いか判定し、勝手に着陸しないようにする機能Landing Protectionがあり、最初はハンドキャッチを出来ない設定になっているので、これをOFFにします。
またPhantomシリーズと違いMAVICには足がないのでハンドキャッチは少し勇気がいりますね。
しかし数回練習して慣れ、今では余程風が強くなければ何処でもハンドキャッチ出来るようになりました。
ハンドキャッチの際には左手でコントローラーの下を入力しつつ、右手で下から本体をキャッチするようにしています。
逆にハンドリリースの練習はまだしていないので練習したいところ。
ジンバルの操作
最初に何度かフライトしてジンバルを操作すると凄く早くカメラが移動してしまい見ていてあまり良い感じではないのでゆっくりジンバルを操作する練習をしました。
しかし、それよりもまず大切なことはジンバルの設定を変えることです。次の綺麗な映像を撮るためにではジンバルの設定を始めMAVICできれいな映像を取るために必要な設定をしていきましょう。
綺麗な映像を撮るために
最近、主に海外のYoutuberの映像をよく見ています。
そんななかでもよく見ているのがドローンに関連する映像。MAVICを始めドローンで綺麗に撮影するテクニックが沢山紹介されています。
そんな中でも僕が今回真似してやってみたことを書いています。
ジンバルの設定
ジンバルの設定はDJI GO4の中にあり、スピードや角度の設定が可能です。
設定は
右上の… > カメラアイコン > 詳細設定
ジンバルピッチ速度 9
ジンバルピッチの滑らかさ 30
くらいに設定しておくと気持ちの良いカメラワークになります。
ただ、それでもカクカクとならないよう一定のスピードで操作しないと綺麗な映像になりません。
カメラの設定
ピクチャースタイルでカメラの設定を変えましょう。こちらは海外youtuberのオス
スメそのままの設定ですが、たしかに映像がよりシャープになります。
撮影ボタンの下の設定アイコン > 上部のカメラアイコン > ピクチャースタイルから設定が変えられます。
設定は左からシャープネス +1 コントラスト-1 階調-1
に設定しています。
ゆっくり、まっすぐ、飛ばす
きれいな映像を撮影するにはあまり回転させずに、ゆっくり、まっすぐ、飛ばすのがポイントかなと感じます。
回転させるときもコントローラーのスティックをほんの少しだけ倒してゆっくり移動させましょう。
かなり動作が遅くなるように感じますが、より綺麗に撮る時はトライポッドモードを使うのも良いでしょう。(まだあまり試せていません。)
朝夕の時間が良い時に飛ばす
最近写真を撮るときにもより意識をしているのですが、光が斜めに入る朝夕に撮影をするととても雰囲気のある写真、映像になります。
今回撮影したダナンは昼間猛烈に暑かったのも理由の1つですが、殆ど早朝に撮った映像です。
NDフィルターをつける
Phantom2時代もそうだったのですが、空撮って雨の降っていない、風がない日、つまり晴れている日にすることが多く、当然、空を飛ぶと太陽光を遮るものがないため昼間空撮すると、ほとんどのシーンで白飛びしてしまうんですよね。
露出の設定を飛ばしながらするのは難しいですし、映像撮影はシャッタスピードをフレームレートの倍まで上げるのが鉄則と言われています。
そこでNDフィルターをつけるのがポイントです。
今回の映像ではカラーグレーディングはしていないのですが、大半の映像をNDフィルター有りで撮影しています。
唯一、仏像が出て来るシーンだけつけるのを忘れていて、仏像がかなり白飛びしてしまっています苦笑
NDフィルターは純正からサードパーティーまで色々出ています。僕は純正のものを購入して使用しています。
各NDフィルターをどう使い分けるかは、まだまだ試行錯誤の段階ですが
- ND-4 朝、曇りの時など、基本つけっぱなし
- ND-8 夕方など
- ND-16 日中明るい時に飛ばす時
という感じに使い分けています。
ただこの純正NDフィルターものすごく脆く、既に取り外し時に1枚割ってしまいました。。。サードパーティー製のほうが良いのかもしれません。
まだ経験がありませんが雪景色の撮影ではND32が必須らしいです。。。
動画は4K24P、写真はrawで
SPARKには無いMAVICの強みである動画4K24P撮影と写真raw撮影。
動画はもちろん4K24Pで撮影したほうが綺麗です。練習フライト以外は基本4Kで撮っています。ただ、あとでファイルの管理や編集が大変になりますので自分の環境に合わせて選びましょう。
写真はrawで保存してlightroomであと編集した方が良いです。コントラスト強目にすると良い感じに仕上がりますよ。
これらの保存形式の設定は各カメラモードで撮影開始ボタンの下にある設定アイコンから可能です。
MAVIC最高!
さてSPARKにするか迷いに迷って買ったMAVICですが、本当にMAVICにして良かったと感じています。
Phantom2を経験しているので、バックパックに気軽に入れて持ち運べるMAVICは例えその日にフライトしなくても、とりあえずカバンに入れておいても問題ありません。
そして何より飛ばしてみて安定感が抜群なため、phantom2の時のように墜落に怯えながら飛ばすこともなくなりましたし(リスクは考えないといけませんが)、FPVしながら飛ばすのがこんなに楽しいとは思いませんでした。
4Kで撮れた映像は想像以上に素晴らしいものになるし、映像編集も楽しいです。
実はまだカラーグレーディングをしたことが無いので次はカラーグレーディングに挑戦してみようと思います。
そして、これから自然環境が豊かな場所に旅するのにはドローンが欠かせない荷物になってしまいそうです。
現在ベトナムを離れカンボジアに来たのですが、カンボジアでも島に行ってドローンを飛ばしてみたいと思います。
墜落や保険などについても書いたレビュー第2回のエントリーを書きました。よかったら御覧ください。