ブリスベンから1ヶ月近くかけて、車で旅してきてようやくメルボルンに到着したUtti@gotravelifeです。
オーストラリアでは図書館に行くと、どこでもwifiや電源が完備されていて無料で利用できる事もあり、新しい街に着くと調べ物などをしに利用しています。
そんななかでも今回訪ねたメルボルンの図書館Library at The Dockが余りにも凄かったので写真を中心に紹介したいと思います。
INDEX
港にある図書館 Library at The Dock
Library at The Dockはその名にある通りに港ある図書館です。
最初、僕は港の対岸からこの建物を見つけて、木で出来たカッコ良さそうな建物があるなーと思い、google mapで調べてみたのです。
港を回り込んで図書館に近づいてみたら、現代的で凄くカッコいいな建物だったのです。
しかし、このLibrary at The Dockはカッコいいだけではありません。その真髄は設備にありました。
凄すぎる図書館の設備
1Fにはカフェと本
まず入るとカフェがお目見えします。日本の図書館では館内では飲食禁止のところも多いと思いますが、この図書館ではそんな堅苦しい事は言われません。
※カフェは有料です。
“当たり前”の高速wifi
オーストラリアの図書館にはどこでもほぼ必ずwifiがあります。
これまでオーストラリアの20近くの図書館を利用してきたと思いますが、wifiが無い場所は有りませんでした。
しかし、時には会員登録を要求されたり、あっても遅くて使い物にならない事が稀にあるのですが、ここのwifiは50名ほどの人が居ても、下り6,7mbpsほど出て十分に快適でした。
港を望みながらパソコンで作業できる電源つきデスク
どうですかこの光景。
2Fと3Fには港の景色を見ながらパソコンを開いて作業ができる、こんな気持ちのいいデスクが用意されています。
パソコンを充電するための電源も多数用意されています。
集中して読書や勉強をするためのquiet room
もちろん、日本の図書館のように静かに集中して勉強するスペースも用意されています。
この部屋に限りませんが、日本によくある図書館のように大きな部屋一つではなく、小刻みに部屋が区切られているのもこの図書館の特徴です。(少し迷います苦笑)
3Fには卓球台とリラックススペース
3Fには人工芝とリラックスするクッション、それに卓球台が置かれたリラックススペースがあります。
疲れたらここに来てもいいし、最初からダラりとタブレットを持って読書をしても良いかもしれません。
写真のようにみんなダラーッとしています。もちろん怒られません。
3Dプリンター
そして、ここからはまさに異次元の世界。
こんな設備が公共の図書館にあるの?といった感じ。日本では気軽に3Dプリンターが利用できる公共施設あるんでしょうか?
企業のお店になってしまいますが、渋谷のfabcafeなどが有名でしょうか?
残念ながら3Dプリンターの知識がないので使う事が出来ませんが、そのような方には講座も開かれているようです。
参加してみようかなー⁉︎
まだ新しいRetina iMacとmidiキーボード
パソコンも驚くほど充実しています。
よくあるボロいwindowsではなく、Retina displayを搭載したリリースされて1年ほどのiMacが6台ほど置かれています。
更に脇にはmidiキーボードまで置かれていて音楽制作環境が整えられています。
流石芸術の都、メルボルンです。
テレビゲーム
なんとPS3やXBOXといったテレビゲーム、ゲーム専用のPCまで置かれています。
そしてゲームソフトまで貸し出されています汗
音楽を楽しむ謎のイス
これはなんという物でしょうか?
イスのなかには防音室のようになっていて、更に座る人を囲むように音楽が鳴るようになっています。
知らないピアノの曲が360°の方向から聞こえてくるのですが、これが信じられないほど気持ちがいいんです。
イスの外には音が殆ど漏れないのも凄いです。
これに座って大画面で映画見たいなー笑
音楽スタジオ
なんとスタジオも用意されていました。
中にはドラムとキーボードが置かれています。。。
凄すぎます汗
キッチン
キッチンと食事を取るスペースが設けられ、冷蔵庫や電子レンジ、食洗機に浄水器といった設備が設けられています。
もうここで暮らしたいです。笑
当然の機能としてプリンター
当たり前のようにプリンターもあるのですが、こちらはタッチパネルで操作して印刷できます。
まとめ、まるでgoogleのオフィスのような未来の図書館のあるべき姿
皆さんはgoogleなどアメリカの企業のオフィスの写真を見たことがありませんか?
googleのオフィスは、ただ仕事をするだけでなく、リラックスしたり、食事をしたり、滑り台があったりして、社員が快適に過ごせる近未来的な空間が広がっているのです。
僕はこのlibrary at the dockに来てここはまるでgoogleのオフィスのような空間だと感じました。
googleはご存知のように天文学的に儲かっている会社ですので、そのような事が可能なのですが、オーストラリアでは公共の図書館にこのような施設があるのです。
この事実に僕は本当に驚きました。この施設を維持するには結構なお金がかかると思われるからです。
一方でこの図書館は本の数はそんなに多くありません。その代わりに借りることが可能なiPadで電子書籍を読むことや、設置された端末やオンラインからオーダーでき、オーストラリア中の図書館から探し出され届くようになっているようです。
置かれている紙の本も、よく見るとKINFOLKのような最近の雑誌であったり、新書っぽいものを中心に選びぬかれた本が置かれているように感じます。
また驚いたのが、英語の本だけでなく、中国語の本が並んでいます。移民国家らしい本のセレクトと言えるでしょう。
利用客も本を読んでいる人はほんの数名で、残りの人はパソコンを開いていました。
つまり、もう空間として本を貸し出すだけの図書館という施設は必要とされなくなってきているように感じるのです。
図書館という施設は一部の蔵書の多い大型施設を覗いて、このような形に変わっていくべきだと思うのです。(このlibrary in the deckは少し郊外にありメルボルンには蔵書の多いメインの図書館が他にあります。)
僕は節約のため日本では本を借りに図書館を利用する事もありますが、amazonに慣れてしまっているので、本当に図書館で本を探すのは億劫です。
果たして今、本の貸し借りのためだけの図書館は必要でしょうか?
メルボルンの図書館では
Melbourne’s libraries welcome people to read, connect, create and learn.
というコンセプトが掲げられていて、本を読むことがだけが目的ではなく、情報に触れること、人と繋がること、物を作ること、学ぶことが目的とされています。
ただ本を読むことを目的とした日本の図書館とどちらが正しい現代の公共施設のあり方でしょうか。
僕はこの2年、主に海外にいるため日本の図書館に行っていません。以前に行った時には僕の地元の図書館にはwifiがありませんでした。
こちらの記事によると国立国会図書館はパソコンで作業をするには東京では最も充実した施設の1つのようですが、
- 利用者は無料登録が必要
- wifi利用には機器MACアドレスの入力まで必要と無駄にハードルが高い
- B5以上のものや中身がわからない袋は持ち込み不可
- 食べ飲み禁止
- イヤホン禁止
と、僕から見ると、とても利用のハードルが高いです。
パソコンで何かをしたい多くの人が、このような施設には、わざわざ行きたくないと思うのではないでしょうか。
もちろん今のルール、設備で快適に利用している人もいるんでしょう。
だから分けたらいいと思うんですよ。
紹介したように、この図書館には静かに勉強や読書をするスペースも設けられています。せめて自由にwifiと電源と机があってカフェのように自由に使える場所を。
今はあらゆる調べ物、手続きにインターネットを使うのが常識になっている世の中なのですから。
どちらが沢山の人々に使ってもらえるかは考える間でも無いでしょう。
オーストラリアで暮らしていると、無料で利用できる公共交通機関やビーチ沿いに設置された無料シャワー、電気式BBQ台、このような公共施設に設置され簡単に利用できるWifiなど、素晴らしい環境に出会います。
その度に僕はうらやましく、そして時に日本の現状に悲しくすらなってしまうのです。
残念ながらオーストラリアがバブルで金が有り余っているのか、日本の税金の使い方が良くないのか、正確なところは僕にはわかりませんが。
世界にはこんな素晴らしい場所が有ることを多くの人に知ってもらいたいと記事を書いてみました。
みなさんはどんな図書館が日本にあったらいいと思いますか?
Library at The Dockの詳細情報、アクセス方法
Library at The Dock
- 住所
- 107 Victoria Harbour Promenade Docklands VIC 3008
- 電話番号
- 03 9658 9998
- 営業時間
- 月-木 : 10:00-19:00
金 : 13:00-18:00
土 : 10:00-16:00
日 : 14:00-17:00
FREEシャトルのVictoria Harbour Docklands Stop D18より歩いて3,4分。中心から少し外れますが、アクセスも悪くありません。メルボルンでノマドしようと思ったら是非訪ねてみてください。